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石川淳随筆集:澁澤龍彦編 :平凡社 (2020年) [’23年以前の”新旧の価値観”]

石川淳随筆集

石川淳随筆集

  • 出版社/メーカー: 平凡社
  • 発売日: 2020/04/10
  • メディア: ペーパーバック
論語、夏目漱石、宇野浩二、江戸の写本から

「幸福論」で有名なアランまで

和漢洋、古今聖俗から

引き合いに出され持論を展開、幅広すぎて目が眩む。

今までの単行本未収録の20篇だそう。

80年代後半だったか、サブカルチャー系の雑誌に、

青山だか赤坂の店先で、

一休みされている石川さんの写真が

掲載されていて、生粋のダンディっぷり、

たまさか、モデルのような

佇まいだったのを記憶している。

そして、この書は、澁澤龍彦の解説が

全てを物語る。

この集で、私は石川淳さんのダンディズムを存分に示したいと思った。
ダンディズム、つまり精神のおしゃれであり、当世ふうにいえばカッコよさである。

石川さんの随筆・随想は全て優れているので、

誰が編集してもよかった、 と結んでますが、

いやいや、澁澤さんが編集したことにこそ

価値がありますよ!感謝。

余談だけど、澁澤さんこそ、

古今東西の知識、見識、洞察深く、

三島由紀夫さんから

「博識には手がつけられない。
(略)この人がいなかったら、
日本はどんなに淋しい国になるだろう。」

とまで言わしめているのは有名な

お話でございます。その三島さんがいなくて、

つまらない国になったと

いうようなことを言ったのは、

石原慎太郎さんでした。

御三方、また石川さんのご冥福をお祈りいたします。

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小山明子著:パパはマイナス50点 介護鬱を超えて夫大島渚を支えた10年 [’23年以前の”新旧の価値観”]

パパはマイナス50点 介護うつを越えて 夫、大島渚を支えた10年

パパはマイナス50点 介護うつを越えて 夫、大島渚を支えた10年

  • 作者: 小山 明子
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2005/09/26
  • メディア: 単行本
私はクリスチャンではないけれど、これは普遍的な価値のある言葉だと思う。

 私に変えられないことはそのまま受け入れる平静さと
 変えられることはすぐにそれを行う勇気と
 そして、それらを見分けるための知恵を、どうかお与えください

小山明子さんの母親は、10歳の時癌で

亡くなったようで、 よくこの祈りを

唱えていたという。

真が強いように見えるのはここが

発芽なのかもしれない。

他、共倒れしない介護経験が綴られている。

余談だけれど、大島監督が元気な頃、

キャンディーズ解散騒動(1980年頃)を

扱う番組でキャンディーズ親衛隊 vs 知識人という

数字が取れそうとTV番組関係者が思いそうな

企画があったそうな。 そこでの会話の抜粋。

(大島監督の息子さんの書籍より)

■大島監督■
 「僕はこの(他の評論家の)人たちと違って、キャンディーズ自体が
 くだらないとは思っていない。
 むしろ好きだ。僕はあの歌のファンでもある。
 でもね僕は一つだけ聞きたい。彼女たちが言った
 「普通の女の子に戻りたい」って言葉、あれどう思う?
 普通ってなんだ?愛される女の子、受動的な女の子、
 誰かがお嫁にもらってくれるのを待っている女の子、
 ってことじゃないのか?僕の周りの女性たちはみんな、
 社会が押し付けるそういった「普通」と闘ってきたんだ
 彼女たちには自然な言葉だったんだろう。
 でもテレビや事務所はそれを大々的に利用して
 君たちはまんまとそれに乗せられたんだ!!」
■親衛隊の一人■
 「夢中になることがあるのはいいことじゃないですか?」
■大島監督■
 自分自身に熱中しなさい!

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アラン・シリトーが推す短編傑作リスト [’23年以前の”新旧の価値観”]

まったくの未知の分野。

外国文学に今まで興味が湧かなかったけれど

アラン・シリトーの、今風で言うなら、

”推し”であるなら ちょっと読んでみたい。


 「砂」イスラエル・ヨシュア・シンガー  

 「サンフランシスコから来た紳士」イワン・ブーニン

 「闇の奥」ジョウゼフ・コンラッド

 「レンツ」ゲルオク・ビューヒナー

 「ラス・エンカンターダス」ハーマン・メルヴィル

 「草原」アントン・チェーホフ  

 「運命の競技」シラー


チェーホフ、以外、名前すら知らない。 日本語訳あるのだろうか?

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玄侑宗久著:無常という力(2014年) [’23年以前の”新旧の価値観”]

無常という力: 「方丈記」に学ぶ心の在り方 (新潮文庫)

無常という力: 「方丈記」に学ぶ心の在り方 (新潮文庫)

  • 作者: 玄侑 宗久
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2014/06/27
  • メディア: 文庫
鴨長明さんは、仏門に入って行ったからか

仏教の教えにも通底する気がする。

なので、この著者の視点は僧侶であるだけに、

「方丈記」や鴨長明ととても親和性を感じる。

「方丈記」の素晴らしさというのは
「絶対こうだ!」と思ったら、もうそれは執着なのだという、
鴨長明の自覚です。
世の中は無常だ、方丈の庵は平和で安全だ、山の中の生活は情趣に
溢れていると言い続けてきた長明が、最後の最後に
そうは思うけれど、それも決して絶対ではないんだ
と身を翻している。ここが「方丈記」を風流たらしめている
大事なポイントなのです。結局、心のあり方としての究極の
「無常」とは、風流のことなのです。

「無常を生きるための暮らし方にこだわる事さえ、
執着なんだ。絶対と思ったらそこでもう無常ではないんだ」と
悟るのです。風流とはこういうあり方、つまり自分の
無常さえ楽しんでしまう態度なんですね。

この著者の対談の本があるらしく

まだ読んでないのだけれど、興味深い。

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小林秀雄:文芸評論 上巻(1974年) [’23年以前の”新旧の価値観”]

文芸評論 上巻 (筑摩叢書)

文芸評論 上巻 (筑摩叢書)

  • 作者: 小林秀雄
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 1979/10/01
  • メディア: 単行本
批評家失格 II から抜粋

人間は、自然よりも遥かに見窄らしい、芸術作品は人間よりも遙かに見窄らしい。

私は、言葉を掻き集めようとも、ばら撒こうとも希はない、ただ発音したいと思っているだけだ。

日本の語学教育は、「読み」「書き」が

中心で「話す」が疎かになっている。

「話す」ことができれば「読み」「書き」は

後からでも付いてくる、といってたのは

斉藤孝さんだったか、ヤマザキマリさんだったか。

小林秀雄は書籍も良いけれど、

講演会のCDがとても良い。

茂木健一郎さんも指摘されてたけれど、

古今亭志ん生に声や話し方が似てて 聞きやすい。

よく寝るときに聞いております。

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永井路子の方丈記・徒然草(1996年) [’23年以前の”新旧の価値観”]

永井路子の 方丈記/徒然草 わたしの古典(13) (わたしの古典)

永井路子の 方丈記/徒然草 わたしの古典(13) (わたしの古典)

  • 作者: 永井 路子
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 1987/09/04
  • メディア: 単行本
柔らかいタッチで優しい。

人柄なのだろう。

といっても、芯がないわけではない。

品性の問題なのかもしれない。

鴨長明は、ここ数年のバイブルで

いろんなバージョンを

読んできているけれど

3.11を経験してきた後、

関連付けて語られることが

多かったようだが このコロナ禍を経て

さらに身につまされる内容で、

これからそういう書籍も出てくるだろう。

とても短い随筆というか、

ドキュメントというか、

で 「前段」「中身」「後段」と

なっていて 中身の災害についての描写も、

実際足を運び見たからこそのリアルさがあり

冷徹な視線を三島由紀夫氏は

評価されていたご様子でしたが、

今のところ自分は そこよりも

後段の方が興味がある。

自分として興味を惹かれるのは、

「前段(鴨長明がなぜこれを書いたか)」と

「後段(今の心境を綴っている)」で、

以下は「後段」の有名なくだり。

「閑居」 から抜粋

この世は心の持ちよう一つで決まる。
心が安定していなければ、たとえ象や馬や、7つの珍宝を
持っていたとてなんにもならないし、宮殿楼閣も満足をもたらしてはくれない。
今自分は侘住居(わびずまい)に徹し、たった一間の草庵をみずから
愛して暮らしている。たまたま都に出たときには、自分がこのような
境涯に落ちぶれてしまったことを恥ずかしく思いもするが、
ここに帰ってみれば、人々が俗世間の中で
あくせくしていることが気の毒になってくる。
  永井注・この世=原文では「それ三界はただ心一つなり」。
  三界は、「欲界」「色界」「無色界」。仏教でいう全世界。
  欲望と物質とそれらを超越した世界であるが、
  空間の広がりよりも時間的展開を考え、いっさいのものは、
  この三つの世界を輪廻(ぐるぐる回る)する、と考える。
  7つの珍宝=「金」「銀」「瑠璃(るり)」「玻璃(はり)」
  「珊瑚(さんご)」「硨磲(しゃこ)」「瑪瑙(めのう)」。
  全ての宝の意味。

今の自分とリンクするのかもしれないなと。

レベル感は違いますけれど

水木しげる氏もそのような事を

書かれていて面白かった。

戦争に行く前に読んでいたようだ。

ここで取り上げさせていただいた、

上記の後段のものよりも、

もっとも有名なのは、

出だしのこれなんだけど、

これはこれでシビレるんだけど。

ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。
よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、
久しくとどまりたるためしなし。
世の中にある人とすみかと、またかくのごとし。

余談だけれど、

「人」と「住まい」について、

やがては消え、無くなり、

入れ替わるのだ(無常)というのは

多くの書が 「方丈記」の

最大のエッセンスだと

指摘するところなんだけれども、

養老孟司さんは、さらに進んでおられ、

住処を人間の身体に例えて

細胞が7年周期で入れ替わるので、

そういうことまでを

本能的に知って鴨長明は言い表しているとされ、

解剖学をされていた養老先生でないと

説得力なく言えないことで

とても興味深いけれど、

本当にそうかなあ?と

昔風で言うと「眉唾」で、

今風で言うと「えええ?」と思ってしまう。

(無理に新旧でいう必要ないだろう)

余談の余談で、物議を醸したようだけれど、

方丈記の訳で一番面白くて

爽快だったのは、「高橋源一郎」さんの

「モバイルハウスダイアリーズ」でした。

一文だけ抜粋。

「負け惜しみで言っている訳じゃあないよ、ほんとうに。」

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アラン・シリトー著:エッセイ集 私はどのようにして作家となったか(1978年) [’23年以前の”新旧の価値観”]

なぜこの人に興味が入ったのか、

もはや覚えてないのだけれど

ロック文脈のような気がして

アマゾンで調べたら

「長距離走者の孤独 1973/9/3」が

ヒットして、レビューに

ポールウェラーの愛読書だったと

書かれておられる方がいた。

我が意を得たり。

「卑しめられる者の宿命」から抜粋

憎しみは若者と大人を区別する。若者は年長者によって、
彼をその場所に封じ込める権限を与えられた連中を嫌悪する。
年上で、経験豊かで、より権力があり、経済力がある人間の方が自分よりも
人生についてよく知っている、と言う人々を信用しない。
彼の抗戦用のタコツボからの視界は低く、彼は四方から攻撃にさらされる。

若者が社会にいだく憎悪について何かを語るとすれば、
その若者だけにとどまることは困難である。
まずはじめに、若者が社会に対していだく「憎しみ」は存在しない。
憎しみと誤解されているものは(その「若者」が大人になるときには、憎しみと
なるものがあるかもしれないが)多くの場合、精力的で知的な人間の、
燃えるような熱意である。

若者において、憎しみは一つの欲望である。それは多分、
この卑しめられる者の宿命から離れようと闘う知性には支えられていないし、
そうした機会に支えられていないのも確かであるが。
それは若者の気質の本質的な部分ではなく、社会がそのように作り上げるだけである。
得失のともなう社会では、憎しみを根絶やしにするよりも、
抑制することの方が安上がりである。どのみち僕たちの生きている社会では
若者の憎しみを必要とする。戦時には巧妙な宣伝によって、
そのハケ口を愛国主義へと向けさせることもありうる。

たまたま今日夜勤明けで、

ピストルズやパブリックイメージを

聴いて帰ってきたのだけれど

ジョンライドンも読んでいそうな作家、

というか、自分のイメージする

「イギリス」だった。

14歳から旋盤工として働き始め、

軍隊に入り病気になり

療養生活を経て、作家になったという。

「学」がないから人からよく

「なぜ作家になったのか?」と

聞かれるそうだが、彼に言わせれば

「これ以外になるものがなかった」と言う。

彼を支えている「知性」は、

「学」とは無縁のものだったのだろう。

そこがイギリス70年代後半、

怒れる若い音楽家をシビレさせたのかもしれない。

余談だけれど、元東京都知事の舛添要一さんが

30年くらいに、若者に向けた

ワークショップか何かで、

人間にとって「学歴」は必要ないけれど、

「教養」は必要だと仰っていたのを思い出した。

さらに余談、椎名誠「新橋烏森口青春篇」の

あとがきで 「青春ものというのは

やっぱり明るくてオカシクてどこか

すこし悲しいのだな」と

書いていたのも思い出した。

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輝きの一瞬:短くて心に残る30篇(1999年) [’23年以前の”新旧の価値観”]

輝きの一瞬 (講談社文庫)

輝きの一瞬 (講談社文庫)

  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1999/01/14
  • メディア: 文庫
■落合恵子:探偵ごっこ

75歳の男性が主人公で孫とのやり取りで、

柔軟な考えを学び 新旧の価値観を

感じるというようなお話。

駆け引き、相互の補完関係、時代の変遷、相性。

孫を通してのスムーズなコミュニケーション。

余談だけれど、この男性が自分の息子と

同居している決定要因が 実の息子よりも

お嫁さんとの相性というのは、

実際よくある話のようで 自分も亡くなった

祖父がそうだったので、同じような経験がある。

ちょっとシチュエーションは異なるけど、

気が合うっていうことにフォーカスすると

小津安二郎「東京物語」もそうですね。


■池内紀:毛蟲

学者の退屈なパーティに出席すると、

見知らぬ学者の「毛蟲学會會長」から 声をかけられ、

色々考察するという話。

個人的に面白いと感じたのは、この會長から

「「毛虫」は「毛蟲」でなくてはならない」

と言われ

「学者の中には、つまらないことにこだわって、意固地な人もいるものだ」

と思うくだり。 学者のみならず、そういう人、

沢山いますぜ。 そういう自分もその傾向あるので慎まないと。

意固地なこだわりに時間を割くなら他に時間を当てろと。

人は人で、それぞれでいいんですけどね。自分はって話です。


余談だけれど、コロナ前は、音楽はパッケージ

(CDやレコード)で購入してアーティストを支援するのだ、

と思ってたけど、

今はサブスクで支援しながら楽しんでおります。

サブスクでもアーティストから音楽やメッセージなんかを

受け取るという構造に 何ら支障はないな、

と自分は感じている。

CD、レコード、本は大量に売ってしまった。

(CDやレコードをパッケージで購入して楽しんでいる人を

非難する(今風に言うならディスる) つもりは毛頭なく、

自分はもう買わない、という話です。)

さらに余談、池内紀さんは、大昔発行されていた

「つげ義春全集」の解説を書いておられ知り、 その後、

著作「温泉旅日記」を購入、最近


というのを読んですごく面白かった。 知識と経験を

自分の行動に落とす様が痛快な人です。

ここで書かれている「呼吸法」を

真似させていただいております。

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美空ひばりについて [’23年以前の”新旧の価値観”]

ある年齢から特別な存在として見られていて

実際本当に特別な存在だったと思わざるを得ない稀代の歌手。

私の母親(S13生まれ)も「特別」と言い続けており

ラジオで訃報に接した時、涙がこぼれたと言っていたっけ。

他にもご高齢者の中には、「特別」視されている方も

いらっしゃいます。

余談だけれど、マーティ・フリードマンが

「彼女の歌声は「人間」離れしている」とか

村上龍が若い頃、海外のジャズマンが来日して

彼女を知らないで聞いてみたら びっくりして

「これは本物のブルースだ」と言ったとか。

母親たちだけの同時代性の「特別」感ではなくて

本物のなせる技なのか、としみじみ考えた今日このごろ。

さらに余談、10年以上前、新橋駅前の古本屋市で、

サイン色紙が千円で 売られていて、当時入院中だった

母親に買って行こうかと一瞬思ったけれど

本物かどうかわからないのでやめた、

ということを思い出した。

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映画「マイインターン」2015年 [’23年以前の”新旧の価値観”]

マイ・インターン ブルーレイ&DVDセット(初回仕様/2枚組/デジタルコピー付) [Blu-ray]

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  • 出版社/メーカー: ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
  • 発売日: 2016/02/10
  • メディア: Blu-ray
面白かった。キュートな主人公ジュールと

支えるいぶし銀のもう一人の主人公ベン。

最も興味を惹かれたのは、ベンは

「元電話帳のセールスや在庫管理(だったか)部長」で

ジュールは「アパレルECサイトの起業家で社長」で二人のやりとり。

40年間勤めていたベンは定年退職して悠々自適生活だったが、

慣れ親しんだ生活のリズムを取り戻すべく仕事を探す。

そして、新しくインターンで入った場所が元職場の同じ

建物というくだり。

「電話帳制作・販売事業」と「アパレルEC販売事業」。

「古い価値観」と「新しい価値観」。

えげつなき現実みたいなものといえば身も蓋もない。

でも、経験者の知恵と新しい感性をお互いが利用しない手はない、

といった 互いの得手・不得手を補完するような話だった。

実際、現実もそうでないと、新しいものは「産み」出せないはず。

余談だけれど、「産む」と原稿に書いたら赤字で「生む」と

訂正されて 最近の編集者はマニュアル通りで、

どっちでもそんなに支障はないんだよ って

怒っていた随筆を書いてらしたのは、澁澤龍彦さんでした。

私は作家ではありませんが、同感でございます。

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日野原重明著:生き方の処方箋(2003年) [’23年以前の”新旧の価値観”]

生きかたの処方箋

生きかたの処方箋

  • 作者: 日野原 重明
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2023/08/29
  • メディア: 単行本
人間は死に向かって成長する 対談者 アルフォンス・デーケン

デーケン:死は生のエネルギーですか
日野原:そうです。然し現実には井上靖さんでさえ、70歳のお父さんが亡くなった時
   「父に死なれてみて、初めて私は父という一枚の屏風で死から遮られていたことを
   知ったのである。
   ・・・父に亡くなられて、私は初めて自分の行手に置かれている死の海面を見た」
   というような意味のことを書いている。あれほど感性の優れている作家でさえ、
   ややもすると自分の死を考えない、いつの日にか必ず死がくるということを
   私たちは忘れているんですね。死というのは人間の身体の一部、その死を身体の芯に
   持ちながらどう今日を生きるか、それを考えるのがデーケン先生の
   「死への準備期間」でしょう。

余談だけれど、聖路加病院を作るとき、

災害時多くの人を受け入れられるような作りに

日野原さんがされたそうだけど、

周りからは経済合理性から反対されたと。

しかし、95年のオウムのサリン事件時、

多くの被害者を受け入れることが

できて手当をされたということを別の書籍で知った。

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合理化について私見 [’23年以前の”新旧の価値観”]

「合理化」できないものも沢山あり、大切です。 でも世の流れ的に「合理化」を目指すのが通例なのでしょうけれど さっき風呂から上がり明日休みだから、湯船を洗うのは 明日一気にやればいいかと思いつつ、でも、湯垢は上がってすぐの方が 落ちやすいと思い、すぐ掃除した。 ことからの、思いつきで、「合理化」は所や条件により有効で これに「経済」とつくとややこしくなるわけです。 「経済合理化」、つまり、ビジネスというか、お金、ですね。 ここら辺ってもしかしたら、平川克美さんのいう 「グローバリズム」と「グローバリゼーション」の違いと通じるのか? と勝手な妄想なので、今度書籍読んで検証しよう。

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