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玄侑宗久著:無常という力(2014年) [’23年以前の”新旧の価値観”]

無常という力: 「方丈記」に学ぶ心の在り方 (新潮文庫)

無常という力: 「方丈記」に学ぶ心の在り方 (新潮文庫)

  • 作者: 玄侑 宗久
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2014/06/27
  • メディア: 文庫
鴨長明さんは、仏門に入って行ったからか

仏教の教えにも通底する気がする。

なので、この著者の視点は僧侶であるだけに、

「方丈記」や鴨長明ととても親和性を感じる。

「方丈記」の素晴らしさというのは
「絶対こうだ!」と思ったら、もうそれは執着なのだという、
鴨長明の自覚です。
世の中は無常だ、方丈の庵は平和で安全だ、山の中の生活は情趣に
溢れていると言い続けてきた長明が、最後の最後に
そうは思うけれど、それも決して絶対ではないんだ
と身を翻している。ここが「方丈記」を風流たらしめている
大事なポイントなのです。結局、心のあり方としての究極の
「無常」とは、風流のことなのです。

「無常を生きるための暮らし方にこだわる事さえ、
執着なんだ。絶対と思ったらそこでもう無常ではないんだ」と
悟るのです。風流とはこういうあり方、つまり自分の
無常さえ楽しんでしまう態度なんですね。

この著者の対談の本があるらしく

まだ読んでないのだけれど、興味深い。

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