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吉本隆明 わが昭和史 2020年1月 [’23年以前の”新旧の価値観”]

吉本隆明 わが昭和史

吉本隆明 わが昭和史

  • 作者: 吉本 隆明
  • 出版社/メーカー: ビジネス社
  • 発売日: 2020/10/24
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
敗戦のことを中心にした短い随筆から一部を抜粋。 ボクの20代

その体験は敗戦とともに僕の人生観や価値観を決定したと思います。
いまでも人間が意志してできることは半分しかないと思っています。

余談だけど、吉本さんを知ったのは、

遠藤ミチロウ氏との対談で1982年ごろか。

(その「バターになりたい」という書籍は

今も持っている。装丁もいかしている。)

その時は、難しすぎ&社会経験が

浅すぎて意味がわからなかったけれど

最近読み直して、

「言葉」と「社会」と「文化」と「感性」と

それらを背負って、なんでそういう

「歌」になるのか そしてなんでそれに

「グッ」とくるのか、を話していたのだと感じた。

(当時もそう思ったけれど「わからなかった」

としか言いようがない。)

何で当時、日本のパンクロッカーの雄と

言論人が対談しているのか

不思議だったけれど、今思えば、

娘さんのばななさんが好きだったでは?

とか そういえば、黒澤明も子供が

興味ある映画を観に行って刺激になる、

みたいなのを読んだ事がある。

子供の興味対象って、新しい価値観

そのものだからかな。

「共同幻想論」「言語にとって美とはなにか」も

読んでない、 不届者の1ファンでしか

ないのだけど 吉本さんの主戦場ではない、

本をその後、何冊も読んで、 きっと自分に

似ているところがあると

勝手に思ってしまったり、

妻も好きな人だったので

ますます家に吉本さんの本が増えていった。

さらに余談、日本記者クラブのサイトに

書いてあるのが すごく興味深かったので

ちょっとだけ転載してしまいますけれど


思想の巨人のたくまざるユーモア 吉本隆明さん(細田 正和)2013年6月

暮らしの場での吉本さんはまことに気さくだった。
武骨で控え目なふるまいが、たくまざるユーモアとなって周囲を和ませた。
家族や友人たちのどんちゃん騒ぎを、ビールをなめながらニコニコ見ていた。
昼時には台所に立って「地獄うどん」をふるまってくれた。

だがしかし、「思想家吉本」はまったく別だった。
どれほど尊敬する先輩だろうと(例えば埴谷雄高氏)、
売れっ子の若手学者だろうと(例えばニューアカ)、
いったん筆を執ったら容赦なかった。徹底的に対峙した。
時には罵倒した。オウム真理教をめぐる宗教論では、自ら社会の指弾に苦しんだ。
いつだって
「僕が倒れたらひとつの直接性が倒れる/もたれあうことをきらった反抗が倒れる」
とうたった初期の詩篇そのものの姿勢だった。

自分の仕事に厳しかった、と

言ってしまえばそれまでですが、

こういうのを「粋」というのかもしれない。  



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