世界で一番貧しい大統領 [’23年以前の”新旧の価値観”]
ウルグアイのムヒカ大統領が、2012年のリオ会議(地球サミット)で行った 名スピーチの抜粋。テーマはちょっと違うけれど、遠からずという気がしてる。 最後に個人的な見解も付記。
私たちは発展するために生まれてきているわけではありません。
幸せになるためにこの地球へやってきたのです。
人生は短いし、すぐ目の前を過ぎてしまいます。命よりも高価なものは存在しません。
ハイパー消費が世界を壊しているにも関わらず、高価な商品やライフスタイルのために
人生を放り出しているのです。消費が世界のモーターとなっている世界では、
私たちは消費をひたすら早く、多くしなくてはなりません。
消費が止まれば経済が麻痺し、経済が麻痺すれば不況のお化けがみんなの前に現れるのです。
このハイパー消費を続けるためには、商品の寿命を縮め、できるだけ多く売らなければ
なりません。ということは、10万時間も持つ電球を作れるのに、1000時間しか持たない
電球しか売ってはいけない社会にいるのです!
そんな長く持つ電球はマーケットに良くないので、作ってはいけないのです。
人がもっと働くため、もっと売るために「使い捨ての社会」を続けなければならないのです。
悪循環の中にいることに、お気づきでしょうか。
これは紛れもなく政治問題ですし、この問題を別の解決の道に進めるため、
私たち首脳は世界を導かなければなければなりません。なにも石器時代に戻れとは
言っていません。マーケットを再びコントロールしなければならないと
言っているのです。
私の謙虚な考え方では、これは政治問題です。
昔の賢明な方々、エピクロス(古代ギリシャの哲学者 快楽主義の祖)、
セネカ(小セネカとも:古代ローマの哲学者で、皇帝ネロの家庭教師を務めた)や
アイマラ民族(南米の先住民族)までこんなことを言っています。
「貧乏な人とは、少ししか物を持っていない人ではなく、無限の欲があり、これはこの議論にとって文化的なキーポイントだと思います。国の代表者として、
いくらあっても満足しない人のことだ」
リオ会議の決議や会合に、そういう気持ちで参加しています。
私のスピーチの中には耳が痛くなるような言葉がけっこうあると思いますが、
みなさんには水源危機と環境危機が問題源でないことをわかってほしいのです。
根本的な問題は、私たちが実行した社会モデルなのです。そして改めて
見直さなければならないのは、私たちの生活スタイルだということ。
私は、環境に恵まれている小さな国の代表です。
私の国には300万人ほどの国民しかいません。
しかし、世界でもっとも美味しい牛が、私の国には1300万頭もいます。
ヤギも800万から1000万頭ほどいます。私の国は牛肉やミルクの輸出国です。
こんな小さい国なのに、領土の80%が農地なのです。
働き者の我が国民は、毎日一生懸命に8時間働きます。
最近では6時間だけ働く人が増えてきました。しかし6時間労働の人は、その後
もう一つの仕事をし、実際には更に長く働かなければなりません。
なぜか? 車や、その他色々なものの支払いに追われるからです。
こんな生活を続けていては、身体はリウマチに全身をおかされたがごとく疲弊し、
幸福なはずの人生が目の前を一瞬で過ぎてしまいます。
そして、自分にこんな質問を投げかけます。
「これが人類の運命なのか?」
私の言っていることはとてもシンプルなものです。
発展が幸福の対向にあってはいけないのです。発展というものは、人類の本当の
幸福を目指さなければならないのです。愛、人間関係、子供へのケア、友達を持つこと、
そして必要最低限のものを持つこと。
幸福が私たちにとってもっとも大切な「もの」だからなのです。
環境のために戦うのであれば、幸福が人類の一番大事な原料だということを
忘れてはいけません。
を読んだのだけど、この人は政治犯で
投獄されているのですね。
だから通常の政治家(特に我が国)のような
派閥や忖度がなく、自分の思いで
行動ができるのだろうなと。
政治はビジネスやキャリアの踏み台ではない。
なんでも、当時のアメリカ大統領オバマさんも非公式に面会しているそうだ。
それと学よりも知性が凄い。投獄中に読書をして身に付けたようだ。
さらに、女性に対する愛が凄い。
ほとんど、ジョン・レノンの名曲「ウーマン」 みたいな事を
地でいっている。
さらに余談で映画
世界でいちばん貧しい大統領 愛と闘争の男、ホセ・ムヒカ [レンタル落ち]
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- 発売日: 2020/09/02
- メディア: DVD
も拝見。 給料の8割だか9割を寄付。
質素な暮らしを営む。 インタビューは近所の森の中。
反対意見のある国民と口汚く店の中で喧嘩する様。
きれいごとだけでは済まされない事をドキュメント。
人と群れない人に共通して漂う「何か」があるんですよね。
言葉にできないんだけど。
2022-03-01 00:00
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