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ちばてつやが語る「ちばてつや」(2014年) [’23年以前の”新旧の価値観”]

■漫画法規制について

私が普段気をつけているのは、
そうした法規制を求める人間の論法が、
必ず「あなたの子供を守るために」という
フレーズから始まることだ。
すぐ「子供のために」と言い出す人には
気をつけたほうがいい。その言葉の陰には、
必ず歪んだ権力志向や支配欲のようなものが
見え隠れしている。
そうやって戦争も始まったのだ。
一部の人間の過剰な権力志向に乗せられると
人間は最も簡単に危うい方に舵を切ってしまう。
それをヤナセさんが一番心配していた。

最後の”ヤナセ”さんというのは、

もちろんアンパンマンの作者のこと。

「漫画家協会」の会長だったか、

継承されたのがちばさんのようだ。

ちばさんは第二次世界大戦の時、

ご家族と共に 中国にいた頃のことを書かれた

「屋根うらの絵本かき」という短編漫画があり

子供がいる今現在の自分に照らし合わせると

壮絶な経験だったろうなと絶句する。

夜間に炊けるだけ米を炊いて、

おにぎりを作り 小さい子供たちと、

いつ出るとも確証のない 引きあげ船を目指して歩くしか、

生きる選択肢がないなんて。

そして今日現在、ウクライナで市井の人々に

同じような経験が繰り返されている現実は辛すぎる。

余談だけど、10年以上前入院中だった母親に

この短編を読ませた。

母親も戦争中の幼少期、満州鉄道に勤めていた

祖父と家族共に暮らしていたからだけど、

感想は「懐かしい」くらいだったか。

(そもそも漫画を読む人じゃなかったから

忘れたかった現実だったかもしれない)

母親がよく話していた中国の景色や人々、

戦争が終わった時の人々の変わり様などを

この短編漫画で垣間見れた気がして

漫画って(ちばてつやって)すごいなと

思った記憶がある。

それはともかく、ウクライナに1日も

早く日常生活が 戻ることを祈る。

コロナでもよく分かったけれど、

一番大切なものは 日常生活、

そしてそれをキープすることだと思う。

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