夕暮の緑の光



  • 出版社/メーカー: みすず書房

  • 発売日: 2020/04/02

  • メディア: 単行本





「単独者の悲哀」という短い随筆が、

「つげ義春」の「ねじ式」のことを書いてある。


「奇妙奇天烈なイメージは私たちが生きている現実の反映に他ならない。 ねじ式は曖昧でも支離滅裂でもない。ただそれだけならば一篇の稚拙な絵物語が これほど多くの日本の若者を魂の底から捉えて揺すぶりはしなかった」


「現実こそ悪夢」だが、主人公のある一言について考察していて、

それがあるから救いがあると結んでいる。

余談ですが個人的には、シュールな「ねじ式」も良いけれど

温泉ものの牧歌的な方が好みです。「長八の宿」とか。

年齢のせいか。